2016/07/27
by nozaki
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シフト位置が変

クラシックレンジ(LHレンジ)93年式マニュアルトランスミッションLT77でシフト位置が変。

いまどきマニュアルトランスミッションていうだけで古臭いイメージで、A/T限定免許だとシフト位置って何??って方もいらっしゃると思います。
しかもLT77って? 更にワカラン・・・と。

サラッと簡単に説明するとLT77マニュアルトランスミッションは1984年から1993年まで作られた(LT77Sを含む)シンクロメッシュ式の本格5速ミッションで、シフトレイアウトが変則的な位置、1速の左隣にリバースがある、オフロード時の揉み出しに非常に有利な・・・以下省略。

そのLT77ミッション。

まあLT77ミッションに限らず、大体のマニュアルトランスミッションはニュートラル時、つまりどこにもギアを入れていない状態でシフトレバーがフリーの時は3速と4速の間あたりにあります。しかし今回入庫した車両は1速と2速の間にあり、このシフトパターンだと、知らないで1速(と思われる場所)に入れておもむろに発進するとバックしてしまうという、結構怖い仕様になっているため不便だねと言うことで見てみることに。

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ギアチェンジハウジングを上から覗いてみる。
特に変わったところはないかな・・・?

と思ったらありました。原因が。

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シフトレバーの位置を決めるスプリングを固定するプレートに亀裂が入り斜めになっています。
このプレートの変形(破損)が、左右スプリングの位置をそのまま左にずらしてしまい、シフトレバーニュートラル位置もそのまま左へスライド。そこがちょうど1速と2速の間だったということですね。

今回、新品部品に交換するのも何なんで、その場でちょちょっと溶接して補強して組み付け、終了。
ぴったり3速4速の中間に来ました。

LT77で、3~4の中間からずれている車両結構あります。
簡単な作業で直る可能性高いですよ。

2016/07/09
by nozaki
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Seat Occupancy Sensor

「Occupancy」、あまり聞き慣れない英単語ですが、直訳すると「占有」となるようです。
今回は何を占有するかと言うと・・・

助手席です。

サードレンジ(LMレンジ)04モデルで、エアバッグ警告灯点灯。
テスターで故障を読むと・・・。

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タイトルにある「Seat Occupancy Sensor」の文字。
直訳すると「占有」ですが、この場合、助手席を占有するという意味で「助手席着座センサー」と置き換えることができます。
そして、その着座センサーはどれかと言うと。

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シートヒーターエレメントの中に組み込まれています。
ですので乗り降りによってクッションがたわみ、ヒーターエレメント(着座センサー)が断線してしまった・・・と言う推測ができます。
運転席より圧倒的に助手席の方が乗り降りが少ないのに何で?と思われるかもしれませんが、この着座センサー、助手席にしか付いてません。
車が動いている以上、運転席にドライバーが乗っているのは当たり前で、万が一の事故の場合、助手席に乗っているかどうかで展開するエアバッグや発火するプリテンショナーの位置が変わるという仕組みを担っているのが、この「着座センサー」なんです。
更に面白い事に、この着座センサーが故障し、SRS DCUに故障記録が入力されると、助手席には「常に乗員が居る」という判断になり万が一の場合エアバッグが展開することになってます。

と言うことはむしろ、万が一のことを考えると、故障していた方がいいんじゃないかと思いますが、保安基準上では警告灯が作動している状態では本来の性能が保障されないので安全ではなく、車検が通らないとなっています。この場合に限り、この説明で通してくれませんかね?

無理ですよね。

2016/06/19
by nozaki
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赤い粉

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ディフェンダーTdciエンジンのMT82ミッションで、下廻りを覗いたときにケースの下側がこんな風に赤い粉が付着していることがあります。
ミッションを降ろして(もう降りてますが)トランスファを切り離し、インターミディエイトハウジングを外すと・・・。

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アウトプットシャフトが出てきます。
このアウトプットシャフトを更に分解すると・・・

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赤い粉の製造現場が出てきます。

この赤い粉の正体は、摩耗した金属粉が錆びたものです。
先ほどあえてこの部品をアウトプットシャフトと言いましたが、このミッションの本来のアウトプットシャフトはトランスミッションハウジングの中にあります。そのハウジングから出ているものはアウトプットフランジ(ドライブフランジ)で、本来はプロペラシャフト(ドライブシャフト)に繋がっているべきもの。
もうわかった方もいらっしゃると思いますが、このミッションはディフェンダー専用に作られたものではないんですね。この当時のランドローバーがお世話になっていたメーカー、フォードのミッションなんです。調べて見るとマスタングやトランジット(あえてカタカナ表記をしてます)などに使われている、本来はFR車のミッションです。それを前後のアクスルの位置やトランスファを接続させるためにもう一つハウジングを作って、本来はドライブフランジから出力されるところを更に延長シャフトを使用しトランスファに接続させているシャフト。のフランジ側なんですね。LT77やR380ミッションですとメインケースからアウトプットシャフトが出てくるのでトランスファのインプットまで何も露出しないで動力伝達できます。しかしこのMT82は上記のような様々な理由から一度外に出したシャフトを継いでトランスファに接続していて、トランスファ側は問題ないんだけれどギアボックス側シャフトがオイルなどで潤滑される状態でない部分でスプライン接続されています。ですのでアクセルのオンオフで動力の伝達方向が変化するたびにスプラインに負荷がかかり金属摩耗を起こすという仕組みです。
これを解消するすべは、この部分を新品に交換して部品番号が変更されたグリスをタップリ塗布しカバーをきちんとつけて組み上げるか、社外品のルブリケーションシステムを導入するしかありません。

ZFのオートマチックトランスミッションのように、アウトプットシャフトの接続部を、何故エクステンションハウジングの中に仕舞えなかったのかが疑問です。

2016/05/27
by nozaki
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黒煙が出る

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この写真を見て、「黒煙が出る」となればどんな作業をしたか・・・、
知っている方はおおよその予測がつくと思います。

セカンドレンジ(LPレンジ)後期モデル、60DのV8エンジンです。
写真では4気筒のように見えますが、片バンクだけ映っているんですね。

アクセルをふかすと黒煙が出て、戻すと白煙。目で見るとそんな感じに見えます。
マフラーから出てくる排気の色の事です。
そしてエンジンオイルがかなり消費される。1000Kmで500mlぐらい。結構な量ですね。

まずはロッカーカバーを開けて見てバルブステムシールの状態、劣化やオイルスプリングの外れなどを点検する。かなり汚れて劣化しているように見えるけどおかしいところは特になし。ヘッドを外し本格的に点検。バルブのステム径、ガイドの状態、動きなどの点検も問題なし。シリンダヘッドにスがないかチェック、歪みも測定。すべてに問題が見当たらない。いよいよ腰下、ブロックを点検することに。シリンダのボアを測定すると5番シリンダが基準値よりも0.035ミリ、スラスト方向に摩耗している。他のシリンダ、3番6番に関しても基準値を若干超える値を測定することができる。
確かに基準値を大きく超えているシリンダは一つ、そして基準値を軽く超えているシリンダが3つあった。しかし、ランドローバーの、この伝統的でアバウトなV8.OHVエンジンで果してこの値が黒煙や白煙を発生する原因なのか・・・。非常に悩むところなので、オーナーにその旨を伝えると、考えられるものはすべてやってしまいましょうとのことだったので上記写真のような作業になりました。
ランドローバーのV8エンジンのシリンダブロックはライナー打ち替え式ではないため、一度オーバーサイズにボーリングしてスリーブを入れ上面を研磨、新しいシリンダを更に研磨して基準値を出しホーニングします。簡単に言いますが1/1000、1/100単位の切削、研磨の作業です。この作業は流石に自前ではできません。20年近いお付き合いのある内燃機屋さんにお願いします。いつもいい仕事をしてくれます。
そしてクランクシャフトの歪み修正、バランス再調整などもお願いし、クランクの親メタル子メタルの交換。このあたりは流石伝統のV8エンジン・・・結構アバウトなんです。もちろんピストンもピストンリング、オイルリングも交換します。ブロックもヘッドも面研、バルブはIN,EXとも交換、組み付け。簡単にポンポン書いてますが、とんでもない時間と労力、そして修理費用です。

正直なところ、セカンドレンジの40D、46Dの前期エンジン、58D、60Dの後期エンジンは、国内でも解体屋さんなどを探せば中古エンジンが割とすぐに出てくると思います。それを安く買ってきて腰上のオーバーホール(おもにガスケット交換)をして載せ替えた方が断然安いです。セカンドレンジは恐らくディスコ1の次に日本で販売台数が多かったモデルなので中古車や部品取り車が多いです。ですのでそういったタマを有効活用する手もありますが、今回のオーナーはそれをしませんでした。それは自分の車、そしてそれに装備されている物を簡単に「交換」で済ませたくないという強い気持ちがあったからだと思います。それを貫き通した気持ちに天晴れと言いたいです。

考え方は人それぞれです。

最低限で修理していく人、考えられるものすべて交換してベストの状態で乗りたい人、その交換の中でもまだ使えるものはできるだけ再使用し手を加え修理をメインとする人と新品やリビルト品に躊躇なく交換する方も居るでしょう。人それぞれ、ご自分に合った車との付き合いをすればいいと思います。自分の方向性と違うプランを勧められて嫌な気持ちになる必要はありません。提案はいくらでもしますので納得できるプランが見つかったらGOサインを出してください。

2016/05/05
by nozaki
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ホーンが鳴らない

サードレンジ(LM.04)で、ホーンが鳴らない。
その他エアバッグ警告灯点灯、メーター内のオレンジのエクスクラメーションマーク(びっくりマーク)点灯、オーディオ(ラジオ)が途中で電源が落ちる、などなど。かなりのトラブルを抱えている車両。

まずは軽くテスターで診断をしてみるも、エアバッグはKバスラインの不具合で通信できず、びっくりマーク点灯の方はブレーキスイッチ故障と表示。ホーンは本体に電源が来ているか点検、ボタンを押しても電源が来ない。アースは問題なさそう。

ここでそれぞれの配線図を見てなにか共通点はないか確認。
ひとつだけ電源供給元として共通しているものがあるけど、まさかコイツではないよなと思いながらも点検。

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ビンゴでした。

イグニッションスイッチ内でオグジュアリー電源が電圧降下してました。

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このイグニッションスイッチ。
結構いろんなトラブルを引き起こしてくれます。部品も何回か番号が変わってますので、メーカーでも何かの情報により改善している可能性があります。
今回のトラブルも、オグジュアリー電源が4.4Vしか出てなかったので、表面的な不具合だけでなく潜在的な不具合もいっぱい抱えてたと思います。